豊秋三味線 - 江戸文化の伝統、お座敷三味線「豊秋」日本語でのお問い合わせも、お気軽に!

お座敷三味線、米国でCD化 半世紀前の「生の音」再現

(2012/8/12配信:時事通信)


 【シカゴ時事】50年前に毎晩楽しまれていたお座敷芸能の世界を再現-。米シカゴでジャズベーシストなどとして活躍する音楽家、青木達幸氏(53)がこのほど、往時のお座敷三味線の演奏を今によみがえらせたCD「豊秋本」(とよあきもと)を米国のレコード会社から発売した。お座敷三味線の忠実な再演を目的としたCDは、米国ではもちろん日本でも非常に珍しいという。
 お座敷三味線は芸者がそろうまで、または大広間の用意が整うまでの間、「座もたせ」として活用された三味線のスタイル。

 シカゴ在住歴が30年を超える青木氏は東京都新宿区荒木町出身。幼児期に実家は同町で料亭を経営しており、生の日本の伝統音楽を耳にする環境で三味線、太鼓の技術を身に付けた。

 今回のCD発売は、料亭で流れていた自分の音楽の原点でもある「お座敷三味線の生の音」を再現したいと、約10年前に思い立ったのがきっかけ。独奏では忠実に再現できないため、演奏技法が異なる長唄三味線の奏者に、お座敷三味線特有の技を習得してもらい、5年以上の歳月を費やして完成にこぎ着けた。

 青木氏は「今の社会では商業主義が優先され、完成度の高い製品が重視されている。だが本物の芸能は生き生きとしていて粗削りで、かつ繊細なものだ」と強調している。

お座敷三味線のCD発売記念コンサートで演奏する青木達幸氏

お座敷三味線のCD発売記念コンサートで演奏する青木達幸氏(右)=7月29日、米サンフランシスコ(時事)



CD: 豊秋本(TOYOAKIMOTO)


東京四谷荒木町の置屋・料亭『豊秋本』で演奏されていた伝統的 東京お座敷三味線。50年近くも昔の東京で、夜毎楽しまれていたお座敷芸能のリアルな音色を長唄界の名手、稀音家千鶴、杵屋佐登繭両師範が米国在住のタツ青木(=豊秋三寿路 / 青木達幸)とのコラボで再現しました。

この作品で紹介されているのは伝統的な東京四谷、置屋、料亭で演奏されていた 「お座敷三味線」です。「お座敷三味線」は、主品の芸技衆が揃うまで、大部屋の人数が揃うまで、「座もたせ」「間もたせ」として活用されていた三味線のスタイルです。「唄もの」とは異なり長唄や民謡の影響を受けながら、伴奏を中心に表現されていました。

日本の amazon.co.jp、および米国の amazon.com よりご購入いただけます。



TOYOAKIMOTO

  1. 松の緑:お座敷回し
  2. 虫の音 佃 新内流し
  3. 鏑木
  4. 剣舞
  5. さわぎ
  6. とっくりよし
  7. 梅にも春:お座敷回し
  8. 飲み会/li>
  9. かきなべ
  10. さくらの大間
  11. 出会い頭
  12. 踊場
  13. さわぎ(替玉)
  14. 荒木町巡り
  15. 元禄花見踊り:お座敷回し
  16. 豊秋本アーカイブ音源*
    *最後の音源は豊秋の倉庫で見つかったテープを再生したものです。保存状態が悪く聞き取りにくい部分もありますが、1950年代に録音されたものと思われます。





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聞き覚えの文化の素晴らしさ


一般的に知られている芸者の三味線は端唄や小唄のような「唄もの」 ですが、このアルバムに収録されているのは、それとは異なる「お座敷三味線」です。「お座敷三味線」は、芸者衆が揃うまでの間に、又大広間の用意などが整うまでの「座もたせ」「間もたせ」として活用されていた三味線のスタイルです。

TOYOAKIMOTO


聞き覚えの文化の素晴らしさ

幼少期、成長期に自分の周辺に密着していた文化には永遠の影響力がある。僕にとってのそれは、祖母たちの奏でる三味線の調べである。いつ聞き覚えたのかもはっきりと思い出せないような、しかし生涯忘れることなく体に染み付いた音の記憶は、いつしか自分の音楽を形成する土台となった。そんな「音」や「感性」を再現してみたいと考えだしたのは今から10年も前のことである。生まれ育った東京四谷荒木町の置屋・料亭『豊秋本』に流れていた音曲をよみがえらせたいと思った。

最近では「リアルなもの」より「完成度の高い作りもの」が重視される傾向にあるが、本物の芸能とはもっと生き生きと荒けずりであって、かつ繊細なものだ。 「手打ちそばのような音楽・・・」という大好きなフレーズがある。
「手打ちそば」というのは見た目は荒っぽく素朴で、しかし打ちたての豊かな香りに包まれた味わいはあくまでも細やか……荒 々しさと繊細さの共存した「リアルの美学」を体現している、という寸法である。

物事のシステム化、マニュアル化の進むこのご時世では、生き生きとした素の力強さと同時に繊細な音曲表現をもった「リアルな演奏」を聞かせる人も、聞く人も少なくなってしまった。そんな中、今回のプロジェクトに関しては稀音家千鶴、杵屋佐登繭両師の多大なご協力をいただき、「抜け間」「すり下がり」「はじき上げ」などお座敷三味線特有の技を、5年以上の歳月をかけて熟知していだだいたことで、本当にリアルな音色が 実現した。50年近くも昔の東京で、夜毎楽しまれていたお座敷芸能を作品として残せたことを、心より感謝いたします。 青木達幸(豊秋三寿路)



Asian Improv Records to Release TATSU AOKI's toyoakimoto 7/29/12 san francisco 8/9/12 chicago


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